2013年9月7日土曜日

米国法曹事情:法律事務所は学校か

アメリカでは最初は(大手)法律事務所に就職し、そこでOJTを通じて実務家として成長した後、企業内弁護士へ転職するというパターンが多い。企業にダイレクトに就職するケースは多数派ではない。これは個々人にもよるだろうが、概ね、以下の要素が考えられる。

  • ロースクールの学費が高額のため、 ローンを借りている学生も多い。そのため、大手事務所に就職して最初の数年間でとにかくお金を稼ぎたい。やりたいことをやるのはその後。
  • ロースクールは実務家養成の場ではない。ロースクールを卒業して司法試験に合格しただけでは、実務家として使い物にならない。一方、アメリカの企業は人を育てるというよりは、ある程度出来上がった人を好むので、新人を採用して教育するという意欲も能力もない。
というわけで、法律事務所は法律家養成の場となっているようである。 折角人を育てても、数年後に企業に掻っ攫われてしまうとは、皮肉なものである。もっとも、パートナー昇進への競争は日本以上に激しいだろうから、企業はそのような弁護士たちへの受け皿となっているのかもしれない。